七瀬優を旅好きにした人物
〜映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」公開記念〜
広島県広島市の七瀬家。
たまたま母親の古いアルバムを見ていた優がいた
そこで目に留まったもの・・・
笑顔のひげ面の外人に抱かれた幼い頃の母親の姿があった
「ねえ、お母さん、この外人さん誰なの?」
すると、優の母親は驚くべき回答をする
「この人はね、チェ・ゲバラという昔、キューバの政治家だった人なの。」
優の母親はまるで昨日の出来事のように話し続ける
「今から40年位前かしら・・・革命直後のキューバから代表団が来るってニュースになっていたわ。
で、その時、本人の希望で広島に来たのよ。お祭り騒ぎだったわ。
この時、たまたま代表団がうち(実家)で休憩したのよ。
その時、ゲバラさんは当時小学生だった私と弟と一緒に遊んでくれたの。
とても優しい人だったわ・・・でも、中学生の頃、ボリビアで死んだのを知った時、ショックだったわ。
その時に、バイクで南米を放浪した時の話をしてくれたのよ。
幼い私はいまいち理解できなかったけれど、この本を読んで改めて解ったわ。」
優の母親が手にしているのはゲバラの著書「Notas Viaje(南米旅行日記)」である
「お母さん、この本貸して!」
優はむさぼる様に読んでいる
ふと、ゲバラと中一の夏休みに出会った「幻の転校生」の姿がオーバーラップしてきた
「私は、バイクに乗れないけれど、この人みたいに旅をしたい。
そうすれば、いつかきっと幻の転校生クンに逢えるかもしれない・・・・」
ひげ面の紳士は今も写真の中で微笑んでいる
解説
キューバ革命の英雄、エルネスト・チェ・ゲバラは、革命直後の昭和34年に来日し、
駐日キューバ大使の案内を無視して広島を訪問しています。
その時、七瀬優の母親と絡めたと言うストーリーを作りました。