DREAMERS AGAIN   SCENE.1




見えない翼を広げてこの大空を飛ぼう

人は皆、心に翼を持っている。柔らかでしなやかな白い翼

誰かに勇気をもらえばきっと翼はひらかれる

いつの日かありったけの勇気を胸に大空を飛ぼう





とある日の午後、高松の杉原邸


いつもの様に真奈美は小鳥達と話していた

彼女は生まれつき体が弱く、学校も休みがちで、今日も検査の為に休んでいた

「あなたたちがうらやましい。どこにでも飛んで行けるから・・・・あれからもう何年経つのかなぁ。」

彼女が中学3年の頃、ある少年と出逢った。



彼は、当時「心まで」病んでいた真奈美を勇気付け、彼女の「心」を変えていった・・・・

だが、彼は真奈美への応援のメッセージを残して高松を去っていった。

「そういえば、あのひとは言ってた。真奈美だって飛べるって・・・・・・」



数日後、真奈美は母親に相談する

「ママ、今度の土日でちょっと遠い所まで言って来たいの。いいでしょ?先生の許可もらってるし。」

母親は、薄々知っているらしく二つ返事で答えた

「いいわよ。だけどちゃんと着いたら連絡しなさい」

真奈美は初めて自分で行動を実行に移した。

「東京駅か・・・久々に来たけど、高松に比べてゴミゴミしてる・・・・ここからまだ1時間以上かかるのね」

真奈美は、まごつきながら中央線ホームに行き、運良く来ていた青梅特快に乗り込む

「福生かぁ〜。遂にここまで来たのね。」

東口の交番で道を聞き、「彼」の家に向かう

「福生市武蔵野・・・あ、あった!でも私の事覚えていてくれるかな?」

家の呼びリンを鳴らそうと手をかけるが、鳴らす事ができないでしばらく立っていた

「いきなり来て驚かせたら悪いから手紙を入れておこう。

私を覚えていてくれるのなら必ず逢いに来てくれるだろうし・・・」



真奈美は持っていた便箋にメッセージを書いた

「おぼえていますか私の事。あなたに逢いたいです」

手紙をポストに投函して彼の家をあとにした。




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